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2010/12/21

2010/12/19 コンサート、幸福に終演

終わりました。
2010年の最後を飾る一大イベントが。
約200人のお客様にお越しいただき、賑やかに終演しました。

今日、みんなに一斉送信したメールにも書きましたが……

コンサート準備のために山ほどの楽譜を買い込み、選曲し、訳詞し、カラオケを作りました。

……選曲は大変でした! 
みんなの個性を生かすように。
初めて会ってから今回までの流れを考えて、今何にチャレンジしてほしいか、何を表現してほしいか、本当にあれこれ悩んだ結果でした。
おかげで、たくさんの楽譜にあたることになり、ミュージカルの演出家としてはすごく勉強になったと思います。
楽譜を書いてカラオケを作るのは、いつもFinaleというソフトを使っていますが、わたしはこのFinale作業が大好きで、これはいつも楽しんでやっています。でも、楽しいからいつも気がついたら朝で、翌日の朝が辛かったなあ……もうこの繰り返しには慣れましたが。
ミュージカル映画を片っ端から見たり見直したり、ディズニーはそのほとんどを聞き尽くし、見尽くしました。

……そう言えば、はじめはディズニーだけでコンサートを開こうかと昨年の今頃は言ってたんですね。あたってみると、ディズニーの曲が、実は難しい歌が多く、選曲の裾野を広げたんです。
ただ、ディズニーは観れば観るほど、聞けば聞くほど、素晴らしかった。特に、アラン・メンケンとハンス・ジマーには何度もしびれました。
構成を夢想して、映像制作して、台本を書いて、そして最も大事な歌のレッスンを続けてきて……。

……構成を考えれば考えるほど、ただ曲を並べるのではなくって、いろいろ遊んで夢を見たり、ちょっとでもショーアップしてお客さんに楽しんでほしいと思ったんです。映像制作はすごい時間のかかる作業でしたが、本番を観ながら、頑張ってよかったと思いました。

たった一日のために、どれだけ稽古したでしょうね。
でも、いつも言うように、歌がそんなにうまくなくったって、人前で誇らかに堂々と心晴れやかに歌うためには、稽古が大事なんです。どれだけ、その歌と仲良くなれるか、つきあいきれるか。

さて。
曲毎にざっと振り返っておきましょう。

There’ s no business like SHOWBUSINESSショーほど素敵な商売はない
歌:飯田 伸&本間聡美 新井起子 新井悠起子 新井絵里菜 浅見朱美 吉木 遼 堀田恒子 山田米子 星野和代 栗原和子 鈴木知子 吉岡啓子 長又昭文

……最初、声が伸びず、自由な表現もできずで苦しんだ伸が、夜祭が終わった頃からぐっとよくなってきた。きっとあれから本気になったんだな。
若者豆と大人豆、その後のみんなの振付、これ、我ながらすごく気にいってます。大好き。

Thank you for the Music 音楽にありがとう!
歌:新井悠起子 新井絵里菜 本間聡美 浅見朱美

……お気に入りの訳詞です。これを訳した頃、仕事が辛い時期にさしかかっていて、帰り道、一人歌いながら帰ったものです。4人は、苦労したけれど、本番、よく歌いきってくれました。一直線の歌でした。ソロだったらもっと別の表現もあったでしょうが、今回はあの束になった「ありがとう」がよかった。ユキちゃんは、出会ってからずいぶん大人になったと思います。絵里菜にソロも冒険だったけど、決めてよかった。
この曲、わたしはずっと歌い続けると思います。みんなもずっと愛唱してやってください。

Color of the windカラー・オブ・ザ・ウィンド
歌:堀田恒子 山田米子 星野和代 栗原和子

駅前のファミレスで熟年チームとお茶をした時に、「わたしたちで是非一曲歌いたいの!」という熱い熱い要望を受けて、選んだ曲です。わたし、選曲賞があったらほしいです!
大事に大事に育ててくれて、とっても感謝しています。
この曲に賭ける四人のモチベーションの高さが、ほかのメンバーを刺激し引っ張っていってくれたと、わたしは思っているんです。
もう少し声の響きを生かしてくれる場所で生声で聞けたらもっと素敵だった……今度、そういう機会をもう一度作りませんか?

Part of your worldパート・オブ・ユア・ワールド
歌:新井起子

わたしの趣味的な演出に、起子は迷いなく飛び込んでくれた。
何の演出もなく、ジャージで伸びやかに歌う起子もすごく素敵だったのだけれど、今回のコンサートではあの演出が、いいアクセントになっていたと思います。
ディズニーの「リトルマーメイド」は、アンデルセンの原作とは違ってハッピーエンド。でも、起子の女優としての個性か、陰影と芯の強さがとっても見える。だから、思いついた演出でもありました。原作「人魚姫」の悲劇に向かう美しさを少し匂わせてから、あの夢と希望に溢れる世界に突入するという……。
昼間、歌の最後で涙ぐみながら「行きたい……人間の世界へ……」と少し声を詰まらせた時は、わたしはやっぱり女優としての起子が好きだなあと思いましたよ。

Go The Distance ゴー・ザ・ディスタンス
歌:飯田 伸 吉木 遼

……遼君投入は、大成功だったな。
何より、伸との声の絡みがすごくよかった。
お互いに引き立ててソロよりよく聞こえるというのは、なかなか珍しいです。
初めて二人があわせた時、すぐにわたしは、「狩人でいこう!」って思ったもの。
遼君にはスタッフとしてもがんがん働いてもらおうと思って来てもらって、うーん、確かにすごく頑張ってくれるんだけれど、なかなか天然で、これが逆に、メンバーがお世話したくなっちゃう感じで、いやあ、その感じが実に面白かった。
家庭の味をいっぱい食べられると喜んでいる姿も印象的でした。
4人のお母様たちに感謝!

The new girl in town
ダンス:本間聡美 新井起子 新井悠起子 新井絵里菜 浅見朱美 飯田 伸

……SAKAIらしい振付でした。でもわたしはポジションがいつまでたっても取れず、軽やかでもないダンスにずっとやきもき! 今でも、もうちょっと出来るだろう!!!って思っています。もう一歩の思い切り。抜け感。ダンスがうまくなくたって魅せるためのもう一歩。これからの課題ですね。
史ちゃんと一緒にわたしもコーラスガールをやって盛り立てるつもりだったんだけれど、プロジェクターのオペレートもあるし歌の稽古も間に合わないしで、断念。史ちゃん、また何かの機会に、かっこいいコーラスガールやろう!

Tomorrow

……これはもう、泉さんと柴田教祖に感謝ね。プラカード作ろうなんて、しょっちゅう馬鹿なこと思いつくわたしに、みんなつきあってくれてありがとう。
すごく楽しく歌ってくれているお客様が多くって、これも感謝。
ご来場の皆様、ありがとうございました!

The Impossible Dream 見果てぬ夢
歌:長又昭文

……ここで一句。
長又さん ああ長又さん 長又さん

わたしの耳には、赤鬼のカーテンコールの曲が聞こえてくる。
あせることないさ、あせることないさ……勉強しなおそう〜
明日がある、明日がある、明日があるさ〜〜

What I did for love 愛した日々に悔いはない
歌:堀田恒子 山田米子 星野和代 栗原和子

……堀田さんのソロとして用意した曲でしたが、気がつけば、あの演出になっていました。
あの写真たちと対峙した夜、たくさんの過ぎていった時間がわたしに、いろいろ語りかけてきたんですよ。「思い出写真館」の誕生は、わたしにとって必然でした。
写真のあと、すぐに歌い出す堀田さんは潔い立ち姿でかっこよかった。栗原さんにソロをとってもらったのも正解だった。人生が見えた。そして、栗原さんは、「やっぱり参加します」と久しぶりに稽古に来てくれた時は声が少し細くなっていたのに、本番にはまたしっかり支えと張りのあるいい声が戻ってきました。素晴らしい。
いい作品になりました。歌も生きました。わたしもこの先の人生、さらに頑張ろうと静かに誓いました。

BARBARASOBG バルバラソング
歌:本間聡美

……サウンドコンサートの時は、聡美の唇に歌を取り戻すための選曲だった。「I have confidence」との出会いで、聡美は歌と出会い直した。
そして今度は、ちゃんと歌を作り込むための高いハードルを渡した。懸命にやったと思う。そして本番では、今の聡美ができることを全部やったと思う。
そして、課題が残った。
音程の甘さは、この先必ず克服できるポイント。
そうすると、表現にもっと自信が出てくるはず。
これからも、聡美は歌い続けてください。

I WILL FOLLOW HIM
歌:堀田恒子 山田米子 星野和代 栗原和子 鈴木知子 吉岡啓子 本間聡美 新井起子 新井悠起子 新井絵里菜 浅見朱美

……これは、時間をかけて丁寧に稽古して、みんなで楽しんで歌えて、やってよかった〜と思える曲。山田さんが面白かったなあ。すごくよかった。
そして、わたしがこの曲をやっててものすごく幸せになるのは、指揮をしてみんなと向かいあってる時。いい顔してるんですよ、みんな。この笑顔独り占めって感じで、わたしは本当に幸せな気持ちになった。鈴木さんや吉岡さんが、最初の頃は戸惑い気味に参加していたのに、舞台稽古や本番では、なんとも力の抜けた笑顔を見せてくれた。ああ、少しはわたしを信頼してくれたんだなと思い、嬉しくなったりした。指揮者として歌い手と向かいあうと、色んなものが見えるんです。見えてくるもの、零れてくるものに、わたしは力をもらって、次のパッセージをふる。……なんだか美しいですね。

Be Italian ビー・イタリアン
ダンス:秩父市民ミュージカル

……あのセクシャルな歌を、ああいう振付にしたSAKAIに、まず感心。演出家は物語と歌詞とメロディーや音楽性に向かいあうものだけれど、振り付け家にとってはそうじゃないっていう違いを感じて面白かった。
本番も長又さんと絵里菜の能面にヒヤヒヤしながら見てました。
ただ、全員で踊った「赤鬼」の時の二曲から思えば、格段の進歩ですね。
星野さんや山田さんがちゃんとポジションをとってるのは素晴らしかった。

THE BEST OF TIME ザ・ベスト・オブ・タイム

……これもわたしは大好きな曲で。あの空間では、どうしても音がふくらまず、少し残念でした。マイクの力を借りないと、あまりにデッド。束の声の魅力が半減してしまう。
ただ、そのマイナス状況を、みんなの明るさと元気が救っていたと思います。これ、またやりたい!

MY FAVORITE THINGS わたしのお気に入り
歌:ALL CAST

この曲に、太宰が登場しようとは夢にも思いませんでした。
吉岡さん、ありがとう。
朱美へのサービス「流れ星」を思いついた時は、楽しかったなあ。稽古してて、ああいう時間がわたしは楽しくって仕方ない。石丸に慣れているみんなはよく知っていると思うけれど、わたしの演出は、現場でのああいう思いつきでしょっちゅう変わって、その度に自分が一番楽しんでるんです。稽古場は、わたしには、最高に楽しい遊び場でもあります。ごめんなさいね、しょっちゅうみんなは苦しむ場所なのに。
いやはや、なんともハートウォーミングな曲です。これも定番にしたい曲ですね。

「お世話になります!」秩父市民ミュージカルテーマソング
歌:ALL CAST

そして、これ。
愛され続けて、早四年。
2006年の12月、わたしはまだ蜷川さんの演出助手をやっていて、その仕事中にふと、C-H-I C-H-I B-Uというフレーズを思いついた。そしてついでに、曲の頭のメロディーもなんだか聞こえてきて、仕事のノートの隅っこに「ドドラソドーラソラソミソド」と書いておいたんです。で、1月。確か旅先のホテルで歌詞をつけて、楽譜カラオケまで完成させた。その時は、自分では「いいんじゃないの、これ!」って思ったけれど、みんながどう思うか、ちょっと不安だった。
それが、ああ、もう、こんなに愛され続けるとは。
今や、これがないと公演が終わった気がしないというくらい、締めくくりの曲です。
今回は、リフトでポージングする起子という必笑ポイントも生まれました。

そして。
最後に忘れちゃならない、

ピアノ ゑ川史子

史ちゃんがいなければ、
「あ、ここで転調、こんな感じで」
「あ、ここ二倍にしてね」
「あ、このコーダからこのイントロに繋がるかな?」
「あ、イントロダクションでこれ弾いてほしいのよ」
……なあんて、わたし、言えません。

そして、なんと言っても、メンバーが安心してピアノと寄り添える。
こういうのは、時間をかけて織り上げた信頼関係のなせる業なんですね。
そして、史ちゃんのピアノの、表現への好奇心や欲求の強さ、なんでも面白がって体当たりしてくれる柔軟性。わたしが支えているぞっていう、屋台骨の力強さ。
手強い楽器でしたが、よく手なずけて弾いてくれました。

ありがとう。

***

皆さん、お疲れさまでした。

長い長い苦労が、たった一日、珠玉の夢に結晶して終わりました。
淋しくもあるけれど、その正反対の充実感。

そして、また、先に行きましょう。

いろんな問題を一緒に解決しながら、
何か、もっと素敵なことを。
もっといいことを。
もっとお客さまに喜んでもらえることを!

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コメント

ありがとうございました!
チームの皆様にほんとうに感謝しています。一緒に居られて嬉しかった!!
そして音楽の恵みに感謝を。
音楽が私に運んで来てくれる、たくさんの出会い、たくさんの幸せに、心からありがとうを。

Thank you for the musicの歌詞は、正面から向き合って歌うと涙が出て弾けなくなるので、隣に置いて一緒に居ました。大好きです。

たくさんの歌に囲まれて、楽しい楽しい稽古期間でした。どの曲も大好きです。とりわけバルバラソングの譜面を石丸さんに送って頂いた時のドキドキといったら、嬉しくて舞い上がりました。
毎回、公演の度に初めての体験があって、気付きがあって、抱えきれないほどのお土産を頂いています。ほんとうに私は幸せです。
ありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

投稿: 史 | 2010/12/22 09:40

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