2012年9月18日 (火)

「三人姉妹」出演者紹介!~青山達三 編~

先日の女子会にて。

友人「三人姉妹の稽古場日誌読んでたよ!面白かった!」

私「ありがと~実はあれ、まだ続いてるんだ~」

友人「え、まじで?公演まだだっけ?」

私「いや、公演自体は7月に終わったけどね・・・・・」

友人「え、じゃあ何してんの?」

私「しゅ、出演者紹介・・・・・」

友人「何それ、どうなってんの?」

本当にねえ・・・・どうなっているのでしょう?
皆様、お久しぶりのモスクワカヌです。


稽古はおろか、本番すら終わった後に更新される稽古場日誌。

いいんだ・・・・演出の石丸さん、いつか「三人姉妹」再演するって言ってるし・・・・・いっそ初演と再演をつなぐレインボーブリッジを目指すのはどうだろう。リアル明日へかける橋。稽古場日誌。

そんなわけで、今日ご紹介するのは、演出の石丸さんいわく「永遠の演劇青年」。

青山達三氏。

本日(ていうか昨日)が初日の「ボクの四谷怪談」」@シアターコクーンにご出演中です。

青山さんといえば、思いだすのが、プロンプ。

プロンプとは、要するに、稽古場などで俳優から台詞がでてこなかったりする場合、それを演出助手なんかが、かわりに声にだしてつたえる作業。

青山さんが演じられた「チェブトィキン」は、「三人姉妹」の母親(既婚者)に夢中で恋したがためにか、生涯独身の、やや屈折した老軍医。

本番の関係で、やや遅れて稽古に参加しながら、ほとんどの台詞を覚えてこられたのはさすがですが、やはり苦手な部分や、稽古ででてこないこともあります。

そんな時、稽古場で私にプロンプされると、その度にかなり悔しがられるのです。
その悔しがりかたが、すでになんていうか、個人的な不機嫌でなくて、人前での表現。

青山さんが、普段から格好つけてるというわけではありません。

わかりやすい例だと、壁を殴ったり拳を握ったり、あるじゃないですか、ストレートな、土からひっこぬいた大根をそのまま食卓のせちゃいました的な感情のだしかたが。得に荒々しかったり苦い感情には、そういうかたちでだされることが多い気がします。

でも青山氏の悔しがり方は、苦くて荒い思いをそのままにじゃなく、洗って切って漬けて、京みやげの大根の漬け物でっせ、味わいなせえ、と、人前にだされる感じ。
土からひっこぬいたままでなく、ちゃんと調理された大根。

説明が難しいのですが、毎回新鮮に悔しがる気持ちは若く、でもその悔しがりの表現は、味がある。そんな感じで。

プロンプのたびに、「あ、青山さんが悔しがっている・・・・・」とひそかに、ちょっと、楽しんでいました。(青山さん、すみません・・・・・。)


そんな青山さんに、演出家から一番だされたダメは、
「いい人すぎる」
というもの。
そう。社会的に人間的に、グッドスキルであるはずの青山さんの属性が、チェブトィキンという屈折した役との間を阻んでしまうのです。

青山さんは、座組みのなかで一番の年上かつキャリアも長い方であるにも関わらず、座組みで一番の若手にも、阿呆な私にも、隔てなく礼儀正しく応対してくれる方で、私は「三人姉妹」の稽古場での経験から、たとえクリエイターだとしても、ある世界で、けして華々しくはなくとも息がながくコンスタントに人から求められて活動している人は、けしてエキセントリック少年BOY的なアレでなく、人間的にもできている人が多い(ピカソみたく、関わった女性を何人か自殺させちゃってもむべなるかな、的な天才は別として)と思っています。

でもね、いわゆる「まるい」とはまた、違うんです。

とげとげギラギラなんてかたちではださないけれど、「若いもんに負けるか」という静かなマグマをうちに秘めています。

そう、某CMの「丸くなるな、星になれ」の67階とか、エレベーターの扉が開いたら、青山さんがいそうです。

公演の千秋楽のあと。

新宿の朝5時。
打ち上げ上がりの、まだ白っぽい朝の光のなかを、長いコートの裾を翻して走り去ってゆく青山さんはまさに青年。背中には、確かに翼が見えました。

歌舞伎なら、おおむこうから声がかかるワンシーン。

「青山!」
「達三!」

出演者ほとんど全員で見送った「永遠の演劇青年」は、今日も走り続けています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年8月15日 (水)

「三人姉妹」出演者紹介!~難波真奈美 編~

ついに、8月に突入してしまいました。「三人姉妹」出演者紹介・・・・・・。

さらに暦のうえでは、立秋。つまりもう秋。
いやあ・・・・私が言うのもなんだけど、暦、KYじゃない?毎年毎年、判で押したように、決まった日に「立秋」むかえるの、もうよさない?

だって今年はさ、あれです。オリンピックです。日本、沸いてました。(本日閉会しちゃったけれど・・・・)
それに日中はまだまだ35度とかになっちゃってます。暑いです。普通に。

暦、この熱い空気、もっと感じよう?そう、毎年めぐりくるからといって、季節をルーティンワークにしちゃいけない。今年の夏は一度きり。暦がどうあれ、「もう秋か~」なんて、落ち着いてしまってはいけないのです。何事も、気の持ちよう。病は気から。季節は「き」から。(あ、なんかダジャレみたい・・・・。)

つまり!季節はまだ夏!なんならまだ7月ってことにしといてくれても構わない!さる7月12日に千秋楽を迎えた「三人姉妹」の稽古場日誌も・・・まだだ、まだ終わらんよ・・・・・ゴゴゴ・・・・・・。

というわけで、本日ご紹介するのは、演出家の石丸さち子さんの盟友、女優の難波真奈美さんです。

難波さんもね・・・写真が・・・・・・

いや、ほら、やっぱり、実物の10分の1の魅力も伝えられない写真じゃウプしてもしょうがないかなって思いまして。けして私が写真を撮り忘れたとかそんな裏事情はうわuWaなniをすsうruはアバババ・・・・・・。

はい。ごめんなさい。
あんまりなので、公演終了後に、難波さんから私がいただいたコートの写真をUP。

Image314

稽古場で着せてもらい「似合うからあげるよ!」ということで、いただいたコート。私、冬もののコートをここ数年来所持していないため、ありがたく譲り受けることに。

「ワカヌの家にはサモワールはあるのに、なんで冬物のコートはないの?」

と聞かれましたが、何故だろう・・・・・。

しかしコートをちゃんと着ている私の写真をアップすることも考えましたが、難波さんの紹介記事で私の写真アップするってどうなの?死ぬの?ということでコートのみですが、これもこれでわけがわかりませんね・・・・。

閑話休題。

難波さんは一言で言うと、陽の気を発している人。ご本人は稽古場で、とくべつ騒いでいたりするわけではないのに、まとう空気がいつも明るく、舞台にたいして常にやる気前向きな方でしたが、難波さん自身の生きる姿勢や居方とは別の、もっと天然な部分から、金剛石のように周囲を明るくする光がでています。きっとオーラというものなのでしょう。

難波さん演じる「アンフィーサ」は、三人姉妹の乳母で、彼女たちが子供の頃からずっとそばにいて、お仕えしてきた人です。

「三人姉妹」劇中では珍しく、「アンフィーサ」の境遇は、最後にほっとするオチがつけられています。他の登場人物たちの人生のトーンと比べると、アンフィーサの劇中における最後だけは、付け足しのような出来過ぎ感があるのですが、私はこの付け足しがわりと好きです。

おそらくチェーホフも、三人姉妹のためだけに実直に生きてきたお年寄りを、たとえ劇中とはいえ、馴染んだ家を追い出され行き場所もなく路頭に迷い・・・・という扱いには、したくなかったんじゃないか、と私は想像しています。そんなアントンが好き。

「アンフィーサ」は召使頭として、劇中でも小間使いを2人従え、食卓の準備やらなにやら大忙しの役なのですが、それすなわち、その役を演じる俳優としても大忙しということ。

しかしながら、さすが、こまごました小道具のさばきという、観客の目にはとまりにくいけれど恐ろしく手間の必要な作業を、ただの段取りでなく芝居として、そして芝居の一環ではあるけれど実際的に、どんどんご自身で工夫してつくられていました。

つくづく、俳優の仕事は、「これはしなくてはならない」ということは多くあっても、「これだけしていれば大丈夫」ということが一切ないなと思います。

ライトの下で、美しいセリフを話したり派手な立ち回りを演じたりする以外の地道かつ膨大な作業は板の上にはのらないけれど、その、見てもらえない作業を、難波さんや座組み最年長の青山さん達がどれだけ真摯に行っているか、そして芝居に厳しい人ほど人に優しいか、ということを、稽古場で私は見せてもらえました。感謝。

帰路、地下鉄の路線が途中まで同じだったので、難波さんと稽古のあと何度か帰りをご一緒させていただいたのも、嬉しい思い出です。

難波さん、コートありがとうございます。おかげさまで今年の冬はユニ○ロで購入したスリムダウン(ようするに綿が薄い。つまり寒い)だけで乗り切らなくて済みます。

冬が楽しみです。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2012年7月26日 (木)

「三人姉妹」出演者紹介 ~堀文明 編~

もはや稽古も本番も、そして公演のあった7月さえも終わろうとしている今日この頃。
だれのためでもなく自分のために、自主ロングランを続ける「稽古場日誌」
「三人姉妹」公演本番を終えてちょっと落ち着いてきた今、思い返すだに、いろんな場所に行き届か
なかったなあ、そしてそうした場所のほとんど全てに、私は自分の手足や頭で行けることが一生ない
んじゃなかろうか、と。
梅雨明けしたというのに、ややしけった考えにとりつかれがち。

しかし先日、そんな稽古場日誌を「楽しみにしてます。」という天の声が!twitterから!嬉しい!
ああ、私のセルフ・ロングランに、知らないうちに観客が。
これであと、3か月はロングラン出来る!!(ヲイ)
そんなロングランの決意もあらたに、本日の出演者紹介は、堀文明さんです。
堀さんはね、写真が・・・・。
いえ、何度か試みはしたのです。堀さんの、稽古場日誌用の写真撮影。だけど何故か、ことごとく
うまくいかず。
撮れたものは、実物の魅力の10分の一も伝わらない写真ばかり。
ええ、けして、けして私が公演会場や稽古中にことごとく、衣装つきの堀さんを撮影し忘れたとか
そんな理由じゃありません、けして。
堀さんの描写については、私の筆を唸らせてみようかと思います。
堀文明さんは、一見すると、にこやかです。でも、そのにこやかさは、堀さん自身が柔いからでは
なく、もちろんウソでもなく、堀さんの礼儀正しさと真面目さゆえのものだと思います。
人や状況を腑わけする切れ味のいい目をもっている方です。
そして、ご自身が演じられる役に、非常にナイーブな、ひそやかなところを触ろうとする方でした。
堀さんが演じた「クルイギン」という役は、私にはかなり謎な存在です。三人姉妹の次女マーシャの
夫ながら、彼女を精神的に満足させてやれない俗物のち、寝とられ亭主、みたいな、
わかりやすく滑稽に書かれた人物なのですけれど、「え、なにこの役、にぎやかし?」と思われる
言動のなかに、もしかしてものすごく凄惨なことが、この人の内部でおこっているのではないか、
と思わせることもある。
明らかに不倫している妻にむかって、「私は満足だ、満足だ、満足だ。」というセリフが書かれて
いるところなど、戦きます。
謎すぎて、本を読んだ時点では、クルイギンをクルイギンたらしめている精神構造が、まったく理解
できず、芝居の最後に、
「実は全ての黒幕がクルイギンだったのだ・・・・!」
とか言われても、うっかりナットクしてしまいかねない勢いでした。
堀さんが演じられたクルイギンはそんな私に、寝とられ亭主の記号でも俗っぽい賑やかしでもない、
人の人間がそこにいることを納得させてくれる、そんなクルイギンでした。
好きだった場面は、火事の夜、疲れて休んでいる自分の奥さんのマーシャに「私の大事な奥さん・・・。」と話しかけようとして、マーシャの妹のイリーナに、「姉さんはへとへとなのよ。」と遮られるシーン。
イリーナははっきりとは言ってませんが、要するに、あなたがそばに寄ると姉さんの気に障るから
寄るな、ということなんですよね。夫婦なのに。
それに対し、「行くよ、行くって。」とクルイギンが返すのですが、一つ目の「行くよ。」の時、そ
れまでだれにたいしても愛想のよい態度を崩さなかったクルイギンが、義理の妹のイリーナに対し、
いらただしい、遮る声を斬って捨てるような答え方をするんですよね。
でもその後すぐ、二度目の「行くって。」では、またすぐにこやかな顔をつくり、いつもの声で答える。
ただ二つのセリフの、その間に、こんなに多くのことを見せて語れるのか、という感動が毎回ありま
した。
 
稽古中に、私は掘さんに対していろいろやらかしたので、思いだすと今でも自分にがっかりします。

 
もう、「思いだすと自分にガッカリすることランキング」のかなり上位にくい込んでいるので、
(もちろん悪いのは堀さんではなく私ですよ、念のため。堀さんは私の被害者側です。)
今回は美しい思い出だけを蘇らせようとつとめました。
私がいろいろやらかしたことは・・・・公開せずに墓場までもっていく所存です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年7月18日 (水)

「三人姉妹」出演者紹介 ~河内大和 編~

「結婚披露宴会場で演じられる三人姉妹」が無事千秋楽を終え・・・・・・

打ち上げも終え・・・・・・・・

約1週間を経過して後しれっと更新される「出演者紹介」。ナンテコッタ。

恥ずかしながら、公演終了後に速攻で夏風邪をひき、ひきはじめを甘くみて普通にバイトだのなんだの出歩いていたら外出先で動けなくなり、そのまま3日間寝込むというはなはだ残念な1週間をすごしておりました・・・・・。

そう、私、小太りだけど病弱、病弱だけど小太り。

世間一般のセオリーでいけば、小太りなら健康、病弱なら美少女、という方程式で成立するはずが、小太りかつ病弱という、これ、テストなら0点!の方程式で構成されちゃってる私の肉体。

本日ご紹介するのは、そんな残念な方程式とは無縁の肉体をもつ俳優・河内大和さんです。

Image304


演出家の石丸さんいわく、

「河内さんの身体の表現能力は素晴らしい!」とのこと。大絶賛。

確かに、長身で無駄のない肉体は、まとうオーラが鋼の剣のようです。

「だから、今回の舞台では体の表現という武器を全部封印してみた(テヘペロ)bleah

お、鬼やーsign01

そう・・・。「三人姉妹」で河内さんが演じた「ヴェルシーニン」という役は、初演ではかのスタニスラフスキーが演じた、議論好き話好きの陸軍中佐。軍人の、しかもお偉いさんのため、姿勢は基本直立不動。しかしそのセリフ量は某橋田○賀子もびっくりという、まさに「言葉の人」。

とにかくしゃべるしゃべるしゃべる。たまに黙っていると「どうして黙っているの?」と他の登場人物に聞かれてしまうくらい、戯曲のなかでもおしゃべりが存在の一部になっているような役なのです。

ですが、その演出家の絶賛する「身体」に縛りをかけられた状態ながら、河内さんの言葉は稽古当初から実にしなやかでした。おもうに、肉体と発語には、たぶん自分が普段意識している以上に密接な関係というか影響があるのだと思います。河内さんの、よくしなる鋼のような身体から発せられる言葉は、演出家との間でその深さやトーンを微妙に調整する様も、さながら言葉という鼓膜をふるわせる空気の振動というよりは、見えない筋肉をあやつっているよう。

演出家があらかじめ知っていた河内さんの武器をあえて封印するような今回のキャスティングは、「三人姉妹」の劇世界にとって大成功だったと思います。

「三人姉妹」の公演中にご紹介出来なかったのは痛恨の極みですが・・・・・舞台を観た方にはわかってもらえたはずっ!河内さんの魅力を!

ちなみに次回出演作はNODA・MAPの「エッグ」とのこと。

「三人姉妹」で河内さんを見逃した方はチェキラ!してください!

(締めくくりが他の舞台の宣伝というのも、本篇がおわってなお続く稽古場日誌の醍醐味、なのか・・・・・?)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年7月14日 (土)

「結婚披露宴会場で演じられる三人姉妹」千秋楽

「結婚披露宴会場で演じられる三人姉妹」

おかげ様で、無事に千秋楽を迎えることが出来ました。

チェーホフという作家の劇世界は、峰の高い山脈のようで、わけいってもわけいってもな山道を、石丸さち子さんという、愛とタフネスに溢れた演出家を先頭に、紳士だったり獣だったり美女だったり姐さんだったりとにかく素敵なキャスト&優秀なスタッフ(某私除く・・・)、そして、アンフェリシオンという素晴らしい場所で日々働くスタッフの方々と、その場所と我々の橋渡しをしてくれた池上さん、寺尾さん、その他多くの人々の助力とともに、踏破した一月半でした。

ご来場頂いたお客様方、本当にありがとうございました。

感謝と拍手を、皆に。


そしてそんな感動的な千秋楽を迎えた舞台・・・・。

か−ら−の−

稽古場日誌出演者紹介っていう、ね・・・・・。

だって・・・・素敵な俳優陣・・・・・まだ紹介しきれてないから・・・・・!

いや、違うんだ。これはね、あれです。

ロングラン。

舞台本番終わってるけど・・・・・・・

再演希望の声がでてる本編と違って、誰からもアンコールされてないけれど・・・・・・

もうね、稽古場日誌だけ、自主ロングラン。

いつか本編の再演されることも願いつつ・・・・。

続く!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年7月11日 (水)

「三人姉妹」出演者紹介  ~塩見陽子 中谷弥生 編~

昨夜無事に初日があけた「三人姉妹」。明日もう千秋楽な「三人姉妹」。

ブログの出演者紹介だけ、あと1週間はロングランできそうな「三人姉妹」・・・・・・。

完全に私のペース配分ミスです。終われるのか?!明日までに?!

千里の道も一歩から、ということで、今回はご紹介するのは劇中「小間使い」を演じ、そして実際の稽古場から芝居のためにものすごく働いてくれていた2人です。

Image249

塩見陽子さん。稽古場での1枚。

Image303


中谷弥生さん。

通称「奇跡の細面写真」

チェーホフの戯曲には「小間使い」という表記で特に役名はないのですが、
塩見さんは「ラーシカ」、中谷さんは「ヤーシャ」と自ら役名を編み出し、三人姉妹の暮らすプローゾロフ家の小間使いとして立ち働いております。三人姉妹のようにフューチャーされることはなくとも、彼女達も4幕中に様々なドラマがあるのです。

そう。三人姉妹末っ子のイリーナが「働かなくちゃ」という以前に、2人はめっちゃ働いています。小間使いからみれば、メインどころの懊悩など、鼻息で吹き飛ばせるくらいなのかもしれません。

さらに二人とも、劇中のみならず稽古中から、公演のために、バミリや小道具管理等、ものすごく働いています。本番を終えてすぐ「三人姉妹」の現場に参加してくれた、気配りの温かい塩見さん。よく気がついてくるくる立ち働く弥生ちゃんは稽古場で「皆のお母さん」と呼ばれていました。

以前働いていた会社で芝居をしているというと、「派手でよいね」と言われたことがありますが、音と光に溢れる舞台の裏では、実にたくさんの、地味かつ地道な作業の積み重ねが必要で、その部分を担える人のタフさや仕事の精度が、さながら家の土台のごとく、公演全体に関わってくるのだと思います。
「ラーシカ」「ヤーシャ」がいなければ、まじで「三人姉妹」公演は成り立たなかったでしょう。

そんな有能な小間使い2人ですが、時給は今のところでておりません。
請求は・・・プ、プローゾロフ家にお願い致します。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年7月10日 (火)

本日初日。「結婚披露宴会場で演じられる三人姉妹」

本日初日を迎える「結婚披露宴会場で演じられる三人姉妹」。

現代日本に生きる私達が、100年前のロシアの戯曲と出会い、同じ時代に生きるスタッフキャストと出会い、アンフェリシオンという場所と出会い、そして本日、ご来場いただくお客様達と出会います。

結婚披露宴会場に集う人それぞれ、長い人生からみればその出会いは一瞬の交錯でしかないかもしれません。
でもその一瞬は、チェーホフという劇作家によって100年前から、スタッフキャスト、公演の企画実現のためにご協力いただいた全ての人によって何ヶ月も前から、用意された瞬間です。

願わくばこの一瞬が、たとえ永遠でなくとも、ご来場いただくお客様方の明日明後日を生きる時間になりますように。

「結婚披露宴会場で演じられる三人姉妹」開幕です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年7月 9日 (月)

本日小屋入り、明日は初日

「結婚披露宴会場で演じられる三人姉妹」。
本日、「披露宴会場」に入り、明日初日を迎えます。

おかげ様で、初日前にチケット完売となり、現在はキャンセル待ちのみ受付になっております。

美術に照明もはいり、「三人姉妹」の世界が出来上がっていきます。
今からサウンドチェックです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

「三人姉妹」出演者紹介 ~塚越 健一 編~

出演者紹介、劇団DULL-COLORED POPに所属する、塚越健一さんです。

Image295
写真は役の扮装中のもの。

塚越さんが演じられる役は、「フェラポント」という、耳の遠い老人。

「三人姉妹」の家に、贈り物や書類を届ける使者として、要所要所で登場します。

この「フェラポント」が人の言うことに受け答えする様子については、耳が遠い、というこの人物の属性を生かし切るために、実にきめ細かい演出がついています。

演じる塚越さんは、杵鞭麻衣さんと並ぶ、稽古場の皆の姐さん。

よく、若手のダンスを見てあげていたり、美しい所作についてアドバイスをされていたりしてます。
見た目は背も高いし、ちょっと怖面な第一印象でしたが、所作とか言葉とか荒いところがなく、丁寧な方でした。
手先も器用で、私が小道具に使用するものをラッピングしようと四苦八苦していたところにスッと来て靴屋の妖精さんのごとく、あれよあれよと言う間に美しいラッピングを仕上げておしまいで、もうそういう手作業がまったくもってダメな私は感動でした。
ちなみに「三人姉妹」の登場人物のなかでは、次女のマーシャを演じられたいとか・・・・・。

今回は残念ながらフェラポント役ですが、全力投球されてます。こうご期待。

チャームポイントは、耳を覆う毛皮です(個人的に)。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年7月 8日 (日)

「三人姉妹」出演者紹介 ~杉浦 大介 編~

今回の出演者紹介に登場されるのは、杉浦大介さん。

Image294
いい笑顔!

杉浦さんは劇中で、詩人レールモントフに傾倒し、周囲からやや(?)ういている「ソリョーヌイ」という名前の軍人を演じます。

杉浦さん自身の格好よさと、「ソリョーヌイ」のクールな二枚目キャラもあいまって、稽古場でも涼しげな佇まいでいることが多い大介さん・・・・・と思いきや、ふと気付いた時に、共演者の小栗剛さんや河内大和さんと、「小四ズ」のような絡み方をしているときもあり、油断なりません。小学生男子のようなイダズラを、実に楽しそうにしておられます。

そんな杉浦さんが演じる「ソリョーヌイ」というキャラクター。一言でいうなら・・・・ツンデレ?(※1)それも、

「べ、べつにあなたのことなんか好きじゃないんだからねっ!」

的な、昨今世間でもてはやされるオーソドックスなツンデレではなく、

「好きだけど、別に好きになんかなってくれなくていいんだからねっ!」

という、ひねりの効いたツンデレ。しかも好きな女相手に、

「あらゆる聖者の名にかけて、あなたに愛される男を僕はぶっ殺す」と発言するヤンデレ(※2)でもあります。

※1)ツンデレ・・・、「ツンツンデレデレ」の略で、キャラクター形容語のひとつ。「普段はツンと澄ました態度を取るが、ある条件下では特定の人物に対しデレデレといちゃつく」、もしくは「好意を持った人物に対しツンとした態度で天邪鬼に接するような人物、またその性格・様子をさす。

※2)ヤンデレ・・・、キャラクターの形容語の1つ。「病み」と「デレ」の合成語。好意を持つ、あるいは交際相手への愛情表現の異常な度合いがファンの間で好まれる。

つまり、

「僕は君のこと好きだけど別にきみは僕のこと好きじゃなくてもいいよ。ただ君が誰かを好きになったら僕はそいつをぶっ殺すけどね☆」

ということです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・どうしろと。

実は私、ごくごく個人的に、「三人姉妹」の登場人物のなかでは一番ソリョーヌイにシンパシーを感じています。ソリョーヌイに対する思い入れだけで戯曲が一本書けそうな勢いです。

前回の出演者紹介でご紹介した小栗剛さん演じる「トゥーゼンバフ」に、人前でしょっちゅう突っかかる「ソリョーヌイ」ですが、きっとこの難しい性格のソリョーヌイに声をかけて、最初に三人姉妹のいる家に遊びに誘ったのはトゥーゼンバフだったんじゃないかと想像しています。ツンデレなのできっと迷惑そうな顔をしたでしょうが、うれしかったんじゃないでしょうか、ソリョーヌイは。トゥーゼンバフはソリョーヌイを「憎めない人だ」といい、ソリョーヌイもトゥーゼンバフに「反感をもったことはない」と言う。

けして憎しみあっているわけでないこの2人の結末も、やるせないものがあります。

それもこれも、ソリョーヌイがツンデレでヤンデレだったせいです。

それにしても、クールな二枚目かつヤンデレ風味のツンデレって、現代日本において主に2次元方面のあるジャンルにおいては、かなり需要の高いスペックではないでしょうか。

もしも「三人姉妹」がライトノベル化とか漫画家とかしてキャラごとの人気投票をしたら、きっと上位に食い込むタイプのキャラクターだと思います。

100年前に現代日本の流行りを先取りしていたのみならず、一捻り加えたキャラクターを創造していたとは・・・・チェーホフ。恐るべし。

本番では皆さまどうぞ、杉浦さん演じる「ソリョーヌイ」のツンツンデレデレ(?)ぶりをお楽しみください。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

«「三人姉妹」出演者紹介 ~小栗 剛 編~