皆さま、こんばんは。
外人にやたら道を聞かれることに定評のあるモスクワカヌです。
駅の場所を聞かれます。ホテルの場所を聞かれます。漫画喫茶の場所を聞かれます。
そんな私ですが、ええ、地図はまったく読めません。
今回の「三人姉妹」、固定稽古場での稽古が始まるまでは、日にちごとに様々な場所で稽古を行うのですが、私のような人間にとって、初めての稽古場なんてまっすぐ辿りつける気がしないわけです。そしてそんな気は気のせいではなく、7割の確率で現実のものとなります。
7割・・・・。
私が打者ならドラフト指名確実です。
しかし私は打者ではないので、誰からもスカウトされぬまま一人、グラウンドに佇むのです。
そう・・・・・見知らぬ学校のグラウンドに。
おかしい・・・・私は下高井戸の会議室に行きたかったはずなのに・・・・。
どうみても学校。敷地内。走る野球少年。「いい笑顔みせたいかーっ!!」って、コーチに活いれられてる。
混じれない。私のいるべき場所、ここじゃない。
自力での努力を早々に放棄し、学校の事務員さんに道を聞いてみる。
しかし教えられたそこは、目的地とはまた別の集会所・・・・。しかし受付のおばさんが親切な人で、会議室への道のりを、それは丁寧に教えてくれる。
私「ありがとうございます。助かりました。」
おばさん「大丈夫?ここから歩いて5分くらいだけど、わかるかしら?」
私「5分なら大丈夫です。」
おばさん「本当に一人で大丈夫?きをつけてね?」
私「はい。だいじょうぶです。ありがとうございます!」
おばさん「お外はもう暗いからね?」
私「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
おばさんの優しさをふりきり、夕闇せまるなか会議室を目指す私。
おばさんっ・・・大丈夫っ・・・・!
私っ・・・・私っ・・・・アラサーだから・・・・・・!
ほぼすっぴんでも、大人だからっ・・・・・!
お外が暗くても大丈夫だからーーーーー!!
その時であった。
「ちょっとすみません・・・・。」
見知らぬ女性があらわれた。
知り合いかしら?でもどうみても見覚えがないのだけれど、私のことだからきっと私が忘れているのだろうと思って足を止める。
「あの・・・・☐□にはどう行けばいいんでしょうか・・・・?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
さまよいびとよ・・・・今この時この場所で、君がけして頼ってはいけない人物がいる。
それがこの私だ。
犬をつれて散歩している明らかに地元の人がいきかう中で、何故私を指名するのか。してしまうのか。或いはされてしまうのか。私が悪いのか。
「すみません・・・・私も迷ってるんです・・・。」って、
思ったより言いづらいよ?!言ったけど!
「三人姉妹」の戯曲の舞台であるロシアの某県庁所在地をチェーホフは明らかにしてないのですが、距離的には東京から、北海道のはしっこくらいまでらしい。
今の時代の私たちなら、行って行けない距離じゃない。もちろん、チェーホフの時代の人々にだって。桃源郷のような夢幻よりずっと近いところ、手を伸ばせば届く場所に、憧れのモスクワはあった。
彼女たちの目指したモスクワ。
「三人姉妹」の稽古は始まったばかり。明日も読みあわせです。
モスクワへ!モスクワへ!
千里の道も一歩から。
とりあえず、駅から徒歩8分の稽古場に迷わず到達することから私は始めたいと思います。
後列左より、河内大和、杉浦大介、吉木遼、斎藤穂高、堀文明、杵鞭麻衣、
前列左より、小栗剛(qui-co.)、竹中友紀子、藤尾姦太郎(犬と串)、石丸さち子、飛鳥井みや、朱永菁
渡辺樹里さんもいらっしゃったのですが、先に帰られたので写真とれず。残念。
今後も定期的に更新していきますヨ。
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