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2011年12月11日 (日)

お誘い。月蝕の夜に。

生活の基盤が大きく崩れかけていて、家に帰ると、人心地がしない日々が続く。
長い人生、こんなこともあろう。
そのことで、仕事をする自分がぶれることがない。
仕事に支えれられて生きているからだろう。


私塾の「赤鬼」公演。
強引に公演企画を立ててよかったと思うのは、やはり、本番を前にしないとありえない成長を目の当たりにできた時。苦労をともにする共演者たちの間に、しっかりした絆が、自然に生まれていて、絆ゆえの演劇マジックが見られる時。

なのですが、14日と19日の公演。
どちらも、患者さんや病院のスタッフの方々を中心に見ていただくつもりでしたが、14日の公演は、ほぼ病院の中の方はご覧にならないということが判明。
14日は、今、とんでもなく観客席が淋しい状況です。
少しでも興味をお持ちでしたら、是非、14日の日に、清瀬の織本病院にあるオリモトホールまでお運びください。
きらきらした宝石みたいな魂たちに、出会えるはずです。
原石かもしれませんが、わたしがごしごし磨きあげた部分は、きらっきら光っています。

●俳優私塾POLYPHONIC公演「赤鬼」

そして!

伊藤靖浩SoloLiveも近づいてきました。
わたし自身がいちばんドキドキしているかもしれません。
彼は今、遊戯ヱペチカトランデ「The Girls next door」という小劇場の舞台の本番中。
音楽監督とか作曲とか歌唱指導とか、どうやらそれ以上に演劇的なあれこれまで、どどんと面倒みながら、存在しているらしい。
表現者はみな、「現在」という偶然だか必然だかわからない謎をしょっています。
同じ表現がいつもいつも生まれるわけがない。
この初めてのSoloLiveだから、
この仕事をした後の彼だから、
こんなことを考えている時だから、
こんな風に調子に乗ってる時期だから、
こんな風に疲れている時期だから、
と、もうあらゆる偶然必然の現在を生きていて、
だからこそ、どんな歌が聞けるのか、
どきどきする訳です。
だからこそ、その時間を共有してくださるお客様が大事。

●伊藤靖浩SoloLive

夜、歌う男性のことを書いた小説の中で最も素晴らしいものと思っている、「われらが歌う時」をぱらぱらと見返す。
歌を称する、あまりに美しい言葉に酔う。酔う。酔う。

意気揚々とした八小節からソプラノが跳ね出す。一夜のうちに花開いたサフラン。冬枯れした芝生があっという間に生き返る。

兄の声を録音するなど不可能だった。恒久不変という概念に反逆するようなところがあった。

いつまでも引用しそうなので、今夜は眠ろう。うっすらと、脳裏に音楽を聴きながら。

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