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2011年12月22日 (木)

道。

「赤鬼」オリモトホール公演が終わった。
厳しくって、それでも、どれだけか幸せな現場だった。
5人の出演者にとっては、一生忘れられない芝居になる、きっと。
一本の戯曲を生きるためには、自分たちの成長が必要だった。
導き、見守るわたしは、たっぷりの愛情を注いだ。
生きたいと彼らが本気で思ってくれたから、わたしが彼らに見込んでいた伸びしろ以上に、ぐいぐいと成長してくれた。

私塾を始めて三年。石にかじりつくようにして続けてきた活動が、こんな風に実を結ぶのは、大きな大きな喜びだ。
わたしの元で、どんどん芝居が好きになっていく俳優たち。
どんどん魅力的になっていく俳優たち。
演出家としての仕事とともに、この私塾の仕事は一生のものになるのだろう、これから。
そう自覚させてくれる一本だった。

***

そして、人生は動く。
あまりに思いがけず。
満身創痍になりながら、道を探る。
目の前に、ようやく道が見えてくる。
正しい道かどうかなんて、そんなこと、いつも、分かる訳がない。
大体、正しいとか、正しくないとか、そういう倫理観に縛られない半生だった。
その時々の自分に正直になるしかない。
人間誰しも、嘘をつかずに生きてはいけないけれど、
人として、絶対守らなきゃいけないこと、
真っ直ぐでなければならないところで、
今、わたしは、正しく、いろんな判断ができるだろうか?
自分を大事にすることと、
大切な他者を大事にすることと、
その間に、幸せな接点を、ちゃんと見つけることができるだろうか?

生きていることは、
生かされていることは、
どれほどか神秘的で、どんなフィクションよりも結末が見えない。
そんな当たり前なことを、思う。
自分の死に様など、知らなくてもよいけれど、
自分が生きていることで、人を悲しませたり辛くさせたりしたくない。
歳をとったから分別を持たなければ、なんて思わないけれど、
振り返って見える足跡と、
これから自分が踏む道とくらいは、
見えているべきだろうと、思う。


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