「カリギュラ」の後に。
さいたま芸術劇場にて、ネクストシアターの「カリギュラ」を観劇。
作家と演出家と俳優の出会いが呼んだ奇跡のような美しい時間を体感。
一人の暴君の現在にとどまらない、無限の深読みを許す言葉たち。
かつて作家の生きた現在、演出家の現在、俳優の現在、わたしの現在、この国の現在、生と死、善と悪、すべてを表出する言葉として、迸る。
最近、言葉に疲れていた。辟易としていた、と言ってもいいくらいだ。
タゴールの短詩が、しばしば耳の奥で鳴っていた。
「死んだ言葉の塵がお前にこびりついている。
沈黙によってお前の魂を洗え。」
言葉の可能性に勝手に一人で背を向けていた自分を恥じるより先に
17年間、蜷川作品の演出助手を務め、蜷川さんの隣に座って暮ら
今日終演後の楽屋で、初めて、蜷川さんに抱きついた。
これからの仕事に向けて、勇気と希望を、もらってきた。
あえて、アウェイで仕事をしてきた意地みたいなものがするすると
「カリギュラ」は、明日木曜日、13時が最後の公演。