読書の恩恵。
本を読むことを、小さい時から愛してきた。
良くも悪くも、文学少女なのである。
愛していると、それなりに恩恵がある。
困っていると、言葉の方からすっと寄ってきて、
救ってくれたり、力を貸してくれたりする。
今日は、こんな言葉が、わたしの前に顕れた。
「死を怖れもせず、死にあこがれもせずに、
自分は人生の下り坂を下って行く。」
この一行目が、今日のわたしに必要だった言葉。
そして。
二行目を思う。
ああ、よくわかるなあ、と、その絵を想像する。
下り坂を下りるのは、楽そうに見えて、実はとても筋肉が要る。
上り坂を上る時の筋肉の躍動感あるフォルムに比して、
少し滑稽で情けなくさえある。
どどどどどって一気に降りてしまいそうなのを、
必死にこらえて、大事に大事に一歩一歩を行く。
まあ、どどどどどって行くのもよし、と思うわたしはいるが。
愛情だの責任だの、持病だの愁訴だの、
未だ叶わぬ夢だの、その夢の先だの、
あらゆるしがらみを背負って、
えっちらおっちら、まだまだ行こう。
楽しそうだ。