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2016年8月21日 (日)

▶記憶のボトル

デスクの隅に、記憶のボトルが並べてある。

野田さんの「赤鬼」英国バージョン「Red Demon」で
あの女を演じたタムジンが
関係者みんなに作ってくれたボトル。
「Color of Life」NY初演の時にお世話になった画家
Keico Watanabeさんが、お別れにくれたボトル。
作演出した「Angel」の記憶、ビリジアン。
一昨日まで、書く時にずっと飲み続けた水の青ボトル。

わたしは、忘れるのが下手くそで、
頭の中にこういうボトルがいやというほど詰まっている。
驚くほど細かい記憶が、微妙に紐付けされてしまってある。

これは、書いたり演出したり、仕事をしている時には、
とてもとても役にたつ。貴重だ。
でも、一人っきりでいる時は、この記憶のボトルたちが、
一人という基本の数を愛するのを邪魔してくる。

一人で充足するわたし、ではなくて、
隣にいたあの人この人が欠けている、わたしになる。

わたしが、ずっとずっと仕事をし続けて、
好んで休もうとしないのは、
そういう訳なのだろうか?

今日は、思いがけず、
私塾の俳優二人が家に遊びにきてくれて、
久しぶりに家呑みして、朗らかに笑った。
書き続けてカオスになっていた部屋も、
おかげで少し片付いた。

満ち足りているのに、寂しい、などと思えるのは、
とてもとても幸せだということだ。

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