▶「旅猫リポート」終演
思いがけず、自分を揺さぶる公演になった「旅猫リポート」。
真っ向から、生と死を、描いた。
彼岸と此岸に別れても愛し合える、また再び出会えると信じる出会いを、描いた。
恥ずかしげもなく、まっすぐに演出したのは、
わたしがあまりにも「死」を間近に体験した時期だからだと思う。
新年からぐいぐい引っぱってきた俳優たちが、
どんどん本気になってくれて、
今のすべてをぶつけてきてくれたから、
わたしは客席で何度も泣いた。
神様は、今のわたしに必要なことを、
仕事の中に与えてくれたと思っている。
ちょっと働き過ぎだけれど、
心は軽やかだ。
博品館劇場バラシの間、
ずっと客席にいて、一ヶ月後に劇場入りする
「Color of Life」の演出プランを考えた。
なんて贅沢で、なんて心躍る時間だったろう。
本当に幸せだと思った。
「幸せだ」とタイプする間に、
ほろほろ涙がこぼれるほどに、
生きていることが幸せで、
劇場にいることが幸せだった。
母を喪うということ。
誰でもいつか経験することが、
わたしは今、仕事が一段落して、
とても寂しく、とても辛い。
この時期を、「Angel」と「旅猫リポート」という
二本の芝居とともに過ごせたことを、
本当にありがたく思っている。
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